SUB systemの施術には専門的なセミナー受講によって手術手技・器具への理解を術者や関わるスタッフが習得しなければできない術式です。
当院では定期的に手技の確認、バージョンアップした器具への理解のために話し合いをしています。
- 2016年 SUB System Master Class 修了
- 2022年 SUB System 3.0セミナー 受講
SUB System Master Class修了書
腎臓によって作られた尿は、非常に細い1㎜以下尿管を通り膀胱に送られます。
尿管が結石や炎症によって閉塞を起こしてしまうと、作られた尿が膀胱へ送ることができずに腎臓が尿によってパンパンになり腎臓の細胞を壊してしまいます。
同時に両方の尿管が閉塞してしまう事は稀ですが、症状がすぐに出るので気付いてあげることができると思いますが、ほとんどは片方の尿管が気付かないうちに結石や炎症などで閉塞し腎臓が機能低下しているところへ、もう片方の尿管の閉塞が起こり腎にダメージが起こるときです。
尿管閉塞は迅速な対応が求められる処置のひとつです。
SUB Systemは尿管閉塞の部分をそのままに、腎臓に設置するカテーテルと膀胱へ設置するカテーテルをそれぞれ設置し、その2本のカテーテルを連結するポートと呼ばれるハブで構成されています。
SUB Systemは人工物を体内に留置する手術で、出血や感染・再閉塞など合併症が 報告されており定期的なメンテナスも必要になり尿管閉塞の完全な治療法ではありませんが、腎不全を起こしている猫ちゃんに比較的短時間で設置でき、尿管より太いチューブの設置により将来的な結石や炎症産物による閉塞を回避できる可能性が高く非常に優秀な治療法で、全世界で実施されています。